wimp “Daydream”

wimp “Daydream”

会期 2023年6月3日(土) - 6月18日(日)

時間 平日16時-22時 土日13時-19時

休廊 木曜日

場所 亀戸アートセンター (KAC)

最寄 都営新宿線 東大島駅 大島口


[関連イベント] ※詳細末尾参照


■wimpによるサイアノタイプワークショップ

「ゆるゆるワークショップ」

日時:6/17(土) 13時-14時頃まで ※予約不要

参加費:大人500円 子供 無料

服装 : 汚れてもよい服

※基本的な材料は用意してますので手ぶらでのご参加も大歓迎です!

※画像や印画したい紙(厚めの水彩紙がおすすめ)など使いたい素材があれば予めご準備ください。


■ 期間限定プリント

会期中、作家のデザインをお持ちいただいたTシャツ、パーカー、布バッグなどの布もの(綿100%)にその場でプリントします。


wimp "Daydream

June 3 Sat - 18 Sun

Weekdays 16:00 - 22:00, Sat and Sun,13:00 - 19:00 Closed on Thursday

@ Kameido art center

Nearest Station : Toei Shinjuku Line Higashioojima Station (Oojima Exit)


[Related Event]

Prints for a limited period

During the exhibition, the artist's design will be printed on the spot on T-shirts, hoodies, bags, and other cloth items (100% cotton) that you bring in.


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亀戸アートセンターは、wimp 個展 “Daydream”を開催いたします。

wimpは断片的な記憶と記憶が繋がる瞬間に生じる感覚を、その体験から想起される「迷路」や「めまい」といった単語をトリガーに、これまで作品を制作してきました。

本展では、日々の生活の中で匂いに敏感だというwimpが、曖昧なものでありながら彼女自身の正確な記憶を掘り起こす作用、また他者との会話の中で感じる共感性の高さといった「匂い」の持つ性質に着目し、喚起された記憶の断片の映像やその感覚を、絵画やインスタレーションなど、様々な表現に落とし込み発表いたします。

この機会にぜひご高覧ください。


・作家ステートメント

実家の猫の窓辺で陽にあたったふわふわの毛と肉球の匂いを思い出そうとすると、簡単に泣いてしまいそうになる。実家近くにあった友達の動物病院の匂いはずっと記憶に残っていて、ある日ルミネでその匂いを嗅いでせっかくならその匂いの元を辿ればよかったと少し後悔している。今もその匂いの名前はわからない。

なんでもないのだけれど、パートナーがしてくれた日光で買ったお土産の匂い袋の話も好きだ。彼の母がラベンダーが好きというのもなんだからしくて好きで、記憶の中で色々な匂いが混じる。私はお土産の匂い袋を想像して、ラベンダーの匂いを妄想して嗅いでいる。

特定の匂いを嗅ぐとふとなんでもない記憶を思い出すことがある。

これを『失われた時を求めて』という小説の作家、マルセル・プルーストの名に因んで、プルースト効果というらしい。紅茶に浸してプチット・マドレーヌを食べた瞬間に幼少期の過ごした日々を思い出す描写があるからだそうだ。

展示のテーマにもなりそうなので、色々作り出す前に読んでみようと思ったのだけれど、Amazonで調べたら文庫本で13冊もあって笑ってしまった。どうやら世界一長い小説としてギネスにも登録されているらしい。これは申し訳ないのだけれど、読むのと作品を作るのは同時並行にする。少しチートしてプルーストとの研究者、鈴木道彦さんと中野知律さんの対談の記事*を読んだ。どうやらプルーストは「マルセル」という自分の名前を徹底的に出さないようにしながらも、かつ自伝的小説なので、周りくどい文章で主人公を描写するのだ。

私は、自分の記憶を思い出す時、映像で思い出そうとすると、それが本当に自分の記憶だったのか、母や父から繰り返して聞いた話を映像化して覚えたものなのかわからなくなる。ただ匂いと結びついた記憶は正確だと感じていて、なおかつ誰かと共有して混じり合うことも容易だと思うのだ。匂いをトリガーとしてはじまる小説の、主人公が明かされないのがものすごく腑に落ちる。

この展示でも私の記憶と、誰かの(あなたの)記憶が混じりあって気持ち良い淀みの中に沈んで、白昼夢がみれるといいなとと思ってどんな展示にするか考えている。


*KUNILABO.“今、なぜ『失われた時を求めて』? ――名作だけれど読み始められないわたしたちのために(1)”.note.2023-01-15.

https://note.com/kunilabo/n/n2eb210fc8b4d(参照2023-05-10)



【 作家プロフィール 】

wimp

1992年、滋賀県生まれ。

2016年多摩美術大学情報デザイン学科情報デザインコース卒業、2018年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。

wimpはアニメーションや寓話における、キャラクターの同一性や物語が伝聞されるたびに生じる変化に着目し、「ループ」や「亡霊」をテーマに制作している。ペイントを主に立体やビデオなど様々な表現方法を扱う。

instagram : https://www.instagram.com/wimp423

Web: https://www.wimp423.org/


個展

2022 めまい、YUGEN GALLERY、東京

2019 GHOSTS.、半蔵門ANAGRA、東京

2017 MUTANTS、ARTnSHELTER、東京

グループ展

2022 “ フリスタ x KAC 「大フリースタイル陶芸展 vol.3」~whose work is this?~ ”東京

2022 TPC BLENDER 、MATTER、東京

2022 INTRIGUE 、JITSUZAISEI、大阪

2022 KAC主催「アート5人展」 、亀戸アートセンター、東京

2021 NICE GUYS LIVE FOREVER、Moosey Art、ロンドン

など


[関連イベント] 

■ゆるゆるワークショップ

6/17(土)13時から作家wimpによるサイアノタイプのワークショップ「ゆるゆるワークショップ」を開催いたします。

サイアノタイプとは、薬品を塗布した紙に、日光や紫外線ライトを当てることで画像を浮かび上がらせる、青色の発色を特徴とする写真方式です。事前に透明なフィルム(OHPフィルムなど)に出力した画像をお持ちいただいても良いですし、会場で絵を描くこともできます。どなたでも楽しくできるワークショップなので、ぜひお気軽にご参加ください。

「ゆるゆるワークショップ」
日時:6/17(土) 13時-14時頃まで ※予約不要
参加費:大人500円 子供 無料
服装 : 汚れてもよい服

※基本的な材料は用意してますので手ぶらでのご参加も大歓迎です!
※画像や印画したい紙(厚めの水彩紙がおすすめ)など使いたい素材があれば予めご準備ください。


■期間限定プリント

会期中、wimpのデザインをお持ちいただいたTシャツ、パーカー、布バッグなどの布もの(綿100%)にその場でプリントします。

デザイン色 : 上画像参照
サイズ : 16 × 23 cm
時間 : 10分
料金 : 1500円

※多少、無地Tシャツ700円、布バッグ200円〜のご用意あります。